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2019年の米国株相場を占う

  • 米国株

2019-01-16 更新

不穏な空気の漂う米国株だが…?

リーマンショック以後、ギリシアショックやチャイナショックを挟みながらも順調に右肩上がりの成長を続けてきた米国株です。しかし、2018年に入ってからは、明らかな変調をきたしており、相場の難易度も上がっています。

S&P500連動ETF・【SPY】のチャート
※出典:S&P500

これは世界で最も運用総額の大きなS&P500連動ETF・【SPY】のチャートですが、2018年後半に一気に下げていることがうかがえます。気が付くとこの下げは2015年夏のチャイナショックを上回るもので、それなりのダメージになっていますね。

S&P500の配当利回り図
※出典:S&P500

特に、直近で一部のハイテクが相当過熱しており、ナスダック総合指数が8100を超えていたのは象徴的なことでした。「バスに乗り遅れるな」とばかり特定のハイテクに飛び乗る投資家が多かったこともダメージを大きくしました。

しかし、従前から投資をしていた人たちは、もともとの買値が低いこともあり、大したダメージにはなっていないでしょう。半値になっても良い株・ETF・投資信託を積み立てていくというのが、誰でもできる投資術であり、王道であることを改めて相場は気づかせてくれたように思います。

一時期過熱感のあった相場ですが、一方でいろいろと魅力的な数字も出てきていますので、いくつかをご紹介したいと思います。

まず、S&P500の配当利回りですが、年末の見積もりベースで2%を超えてきています。昨年末から考えると、S&P500はそれなりの水準に戻りつつあり、インカム狙いの投資家にとっては買い場が近づいてきていることを示唆しています。

PEレシオ表
※出典:S&P500

またPEレシオは低下傾向で、2018年12月の時点で18倍台まで下がっています。表では22倍になっていますが12月24日時点、直近は18倍ですね。10倍台に下がるのは実に4年ぶりで、これも悪いニュースではないですね。もちろん、これらは過去の実績に基づいて出されるものなので、経済指標自体が悪化して景気が冷え込めばさらに下値を探る展開になります。とはいえ、こうしたことを踏まえておくこと心理的な下支えになりますね。

2019年の米国株価動向

このような相場になったのは、大きく2つの理由で説明されます。

1.米中貿易交渉

2. 長期債と短期債の逆イールド

米中貿易交渉は法人減税に匹敵するトランプ政権の目玉で、「アメリカファースト」を具現化するために欠かせないカードです。中国株も下がっていますが、米国株も影響を受けています。交渉は継続中で、なんらかの成果が出れば株は上がり、まとまらなければ下がります。読みにくく、どちらかに的を絞った買い方は、ばくちに近いものになります。アップルの決算に関してアラートが出ていましたが、1月中旬からの企業決算レポートには要注目です。また、ISM景況指数が見込みよりも悪かった一方、雇用統計は非常に強いものでした。一つひとつのこういった決算・統計に大きく株価が左右されます。

逆イールドはまだ発生していませんが、これも「発生しそう」ということで非常に市場に影響を与えています。前回の逆イールドがリーマンショック前だったことから、市場はこの傾向を嫌気しています。2019年は2回の利上げ観測ですが、これに関しても市場は非常によく反応しました。これを受けてFRB要人が年明けからやや弱気になっている印象を受けます。月末のFOMCではまた株価が動きそうですね。

ドル円と日経平均の図
※出典:ブルームバーグ資料

低いところで買い、高いところで売るのは相場の鉄則です。しかし、それを完全に読み切るのは殆ど不可能と言ってよいでしょう。どうなっても良いように無理なポジションを取らず、淡々と良い株、良い商品を買っていくという王道を守っていくことが大切ですね。腕に自信のある人は個別株です。MicrosoftやGoogleのフォワードPEレシオがコカ・コーラ並みになっていたり、銀行系個別株PEレシオが軒並み10倍を切っていたり、8%を超える利回りの株が登場したり、近年にはない割安感が出てきていますね。

無難にいくならばETFや投資信託の積み立てで、弱気相場を「安く仕込めるチャンス」と切り替えて取り組んでいくことですね。いずれにせよ、キャッシュや債券も交えつつ、退場しない、持続可能な投資術が求められる相場になりそうです。

たぱぞうの米国株投資 たぱぞう

たぱぞう(たぱぞう)
投資顧問会社アドバイザー

2000年より投資を始める。
2010年以降、米国株投資を中心に行う。
2016年自らの投資観をブログにて書き始める。
現在平均月間100万PV、海外投資に特化したブログとしては出色のPVを誇る。

2017年より、某投資顧問業にてアドバイザーを務める。
この間、メディアに複数回取り上げられる。
「誰でもできる投資術」「誰でもわかる海外投資」をモットーに執筆中。

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